「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【授業実践】ユークリッドの互除法と方程式。悩みながらもあることを発見!【数学A】

前回のユークリッド互除法の続き。

 

https://mathteacher.hatenablog.com/entry/2020/01/22/215424

 

教科書の順番を入れ替え、ユークリッド互除法を生かして方程式を解く問題に変更した。

 

授業のデザインは以下の通り。

 

【導入】

1.前時に生徒が作った問題を生かして、ユークリッド互除法を復習する。

 

【展開】

2.31x+9y=1を満たすxとyの組を求める。

3.24x+19y=1を満たすxとyの組を求める。

※2と3では、誤答プリントを生徒に配布し、リソースとする。

 

【まとめ】

4.本時に学んだ内容で、自作問題を作成し仲間と解き合う。

 

では、生徒の学びを見てみる。

 

今回は、毎回技能の丸暗記になりがちな内容。

 

今までとの変更点は、生徒が考えるときのリソースとして、「よくある誤答プリント」を配布したことだ。

 

「なんなんこれ。どこが違うんー?笑」と

生徒たちは、誤答プリントを食い入るように読んでいた。

 

時間が経ち、生徒と教材の対話が進むにつれ、生徒たちの声が変わってきた。

 

「ここの式どういうことなん?」

「なんでも6が出てきたん?」

 

式との対話が起きている。

 

そうしたリソースを生かしながら、生徒たちは自分たちで考えていく。

 

ときには、仲間と対話しながら、なんとか答えが出てきたようだ。

 

なかなか定着しづらい内容ではあったが、リソースを増やしたこともあり、生徒の理解度は高まったように思われる。

 

授業の最後の方で、ある生徒が次のようなことを言っていた。

 

生徒 「これって互いに素ですよね?」

教師 「なんでなん?」

生徒 「互いに素じゃない数で試してみたら、=1にならへんかった。」

教師 「そうなん??」

生徒 「他の数でもやってみる。」

 

すばらしい考え方に感動。

 

生徒が自分で「わからなさ」に出会い、それに対して自分なりに試行錯誤をする習慣ができてきた。

 

こうやって考える癖をどんどんつけていきたい。

次も楽しみだ。