「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【教師の仕事術】卒業時の生徒の姿から逆算しよう。【臨時休校のときにできる授業準備】

今週のお題「卒業」。

 

教育現場で一番大事な日は「卒業式」だ。

 

卒業式の日に生徒がどのような姿に育っているか。

そこが私たち教師のゴールだ。

 

例えば、プロの料理人。

料理の完成から逆算して、食材集めや途中の調理方法を考える。

 

ハリーポッターも最終巻から書かれたと聞く。

 

つまり、どの世界でも「プロ」は最後の姿をイメージしてから、行動に移すのだ。

 

では、学校はどうだろうか。

「卒業時の生徒の姿」を共有できているだろうか。

 

これは、すべての教育活動でいえる。

・学級経営

・学年や学校全体の行事

・日々の授業

・部活動

すべてを逆算しないといけない。

 

私は数学の授業を通して

・自分の「わからなさ」に向き合い、他者と協働して生涯学ぶ人

・物事の本質を捉え、思考を楽しむことができる人

を育てたいと考える。

 

以前までは、1つ目だけを考えていた。

 

しかし、今回の臨時休校で時間ができた。

できた時間で「学習指導要領」を読み込んだ。

 

「学習指導要領」を読まないと、「自己流」になってしまう。

「学習指導要領」には目指すべき授業のことが書いてある。

 

令和4年度には高校でも新しい学習指導要領が施行される。

この新旧交代のタイミングは、新たに追加されたことが見えやすい。

 

詳しくは以下のブログに。

 

mathteacher.hatenablog.com

 

mathteacher.hatenablog.com

 

ただ、授業をするのではない。

 

「数学的な見方・考え方」を働かせ、

「数学的に考える資質・能力」を育成するのだ。

 

数学だからこそ、できることがある。

それが「数学的な見方・考え方」である。

 

数学的な見方・考え方は、

「事象の本質を捉え、思考の方向性を定めること」だと私は考える。

 

そうして、2つの育てたい生徒像が見えてきた。

 

ここから、各学年での授業計画になる。

いきなり、日々の授業を考えるのではない。

 

私はまず定期考査を作成する。

1年間の定期考査を4月中に作るのが目標だ。

 

もちろん、「学習指導要領」とともに。

各教科の授業についても書かれている。

「自己流」にならないようにするのだ。

 

こうして、定期考査の作成を通して、単元の構想ができる。

「ここは生徒にこんな力をつけたいなぁ」

「この内容だったら生徒はこうやって学ぶだろうなぁ」

「みんな夢中になって学ぶだろうなぁ」

と夢が膨らむ。

 

定期考査の作成後、日々の授業を考える。

しっかりテストができると授業の準備も楽しい。

 

これが「卒業時の生徒の姿」から逆算した日々の授業デザイン。

 

卒業という最高のゴールのため、

今できることをやるのだ。