「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【授業実践】データの分析。相関係数をプロ野球のデータから。【数学I】

今回もデータの分析。

 

相関係数を考える内容だ。

 

まずは以下のような問題を提示。

 

f:id:math-teacher:20200207104036j:image

 

こちらは2017年のセリーグのデータ。

勝利数との相関を考える。

 

得点、失点、盗塁、エラー。

 

生徒は自分で選んで思い思いに計算を始める。

もちろん電卓オッケー。

 

聞こえてきた声はこんなこと。

 

「この得点って何?1試合っこと?」

「違う違う。143試合。1年間、リーグ戦するねん。」

「盗塁は?」

「ザザッーって走るやつ?」

「エラーは??笑」

 

野球のことを知らない生徒が多い。

思わず私が間に入る。

 

野球部の生徒に声をかける。

私  「盗塁ってなんなん??」

野球部「ピッチャーが投げてる間に、次の塁に走るやつです!」

私  「ここでやってや。」

野球部「ここでは無理です!!」

(生徒たち笑う)

私  「エラーは?」

野球部「守備のミスです!」

 

というやりとり。

数学とは関係ないが、これはこれでありかと。

 

そして、計算には集中して取り組めていた。

 

次の問題へ。

 

f:id:math-teacher:20200207105343j:image

 

セリーグパリーグってなんなん?」

「辞書で調べよ。」

という声も。

 

実は、セリーグではエラーの数と勝利数に相関はない。

パリーグでは、負の相関がある。

 

逆に、セリーグでは盗塁と勝利数にやや正の相関がある。

 

セリーグパリーグともに、勝利数と得点は正の相関が、勝利数と失点には負の相関がある。

 

そんな違いを感じて欲しかったところだが、時間オーバー。

 

ここも計算ができることよりも、データから見えることを大事にしたい。

 

今回の私の学びとしては、

・野球は全員の生徒の共通言語ではない。例えば、学力と朝ご飯、学力と読書、学力と睡眠時間、学力と年収など、すべての生徒の知的好奇心をくすぐる課題にする。

 

・2つ目の問題を考える時間をもっと担保する。そのために、1つ目の課題は、もっとスムーズに計算できるものにする。

 

生徒の学びから多くの学びがあった。