【授業実践】データの分析。度数分布表とヒストグラムは身の回りのデータで学ぶ。【数学I】
今回は数学I、データの分析。
単元1時間目の授業である。
授業のデザイン(指導案)は以下の通り。
【導入】
1.遊園地のデータから、度数分布表とヒストグラムを作成し、どちらの曜日に行くか自分なりに分析する。
【展開】
2.ディズニーシーのデータから、度数分布表とヒストグラムを作成し、1月と2月のどちらに行くか自分なりに分析する。
【まとめ】
3.度数分布表やヒストグラムからデータを読みとる。
では生徒の学びを見ていこう。
導入の問題は以下のようなもの。
問題文には、
「太郎くんは遊園地に行って、ジェットコースターに乗りたい。土曜日と日曜日のどちらに行くか迷っている。下のデータを参考にして、どちらの曜日に行くのがいいか、考えよう。」
と書いてある。
何も言わずにいきなり生徒に配る。
すると、生徒たちは、自分なりのやり方で分析しようとする。
「よし。平均だそ。」
「うわー。どっちも35分や。計算間違ってるんかな?もう一回やろ。」
「ここ最近は、土曜日の方が空いてるからいいかも。」
など、自分なりにデータの文脈を読んで考えている生徒もいた。
やり方を自由に決められて、自分なりに試行錯誤できる問題は、生徒がしっかりと学べることが見えてきた。
そろそろ学べなくなりそうというタイミングを見極め、度数分布表とヒストグラムのプリントを配布し、学びをつなげる。
授業が進むに連れて、ドンドン生徒たちは静かに学びに集中できてくる。
「日曜日に行くと次の日しんどいから嫌なんやけど、ヒストグラム的には日曜日ありやなー」とおもしろいことを言う生徒も。
特にディズニーシーの待ち時間のデータについては、とてもよく学べていた。
実際の待ち時間(来場者数)のデータを使用した問題だ。
「なんで2月25日以降、混んでるんかな?」
と数学とは直接の関係がないが、おもしろい問いを持つ生徒もいて、うれしい限り。
課題をしっかり用意して、教師の不必要なジャマがなければ、生徒たちはしっかりと学んでくれることがよくわかった。
教師の仕事は、生徒が学べなくなりそうな瞬間を見極め、適切な支援をすること。
私自身も学びが多い授業であった。