「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【授業実践】2進法の学び。いつもと違う環境が実はよかった?【数学A】

数学A、2進数・2進法の授業。

 

授業のデザインは次の通り。

 

【導入】

1.情報の教科書の「2進数」のページを配布する。

 

【展開】

2.2進法で表された数を10進法で表す。

3.2進法で表された数の足し算をする。

 

【まとめ】

4.本時の内容で自作問題を作成して解き合い、振り返りを行う。

 

 

今回の授業はいつもと環境が違った。

 

学校行事の都合で急遽、教室ではなく理科室で授業をした。

 

普段との違いを挙げてみる。

 

・机が最初から3~4のグループの形になってる。(実験室のため。)

 生徒が自分で机をつけて、グループにする必要がなく、また、隣との距離も近い。

 

・座席は自由に座らせた。

 よって、仲の良い人と近くになることができた生徒が多かった。

 

以上の2点がいつもと違った点である。

 

では生徒の学びを見ていこう。

 

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この問題を見るなり、

「(2)ってなんなん?」

「(2)が2進数を表してますってこと?」

「そうそう」

「2進数の2? あ!そういうことね。」

 

といつもより、ブツブツ言いながら学んでいた。

 

やはり、普段より学びに向かうことができている生徒が多かった。

理由は、仲の良い友達が近くにいることで、

他者というリソースを活用しやすくなったからであろう。

 

しかし、関係のない話をしているグループはない。

なぜならば「グループで話し合いましょう」とは言っていないからだ。

 

グループは個人での学びを支えるための手段。

ほとんど話さない生徒もいる。

それでいいのだ。

 

「他者」というリソースをいつでも使えるという安心感が、生徒の学びをより加速するのだろう。

 

それでもいきなりの2進法はなかなか難しかったようだ。

 

授業の後、ある生徒は次のように叫んだ。

 

「何もわからへん!笑」

「こういうときはワークや!ワークや優秀や。」

とワークを開いて休み時間にも勉強をしていた。

 

自分で必要性を感じて学ぼうとしている。

この姿が生涯学習につながるのではないだろうか。