「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【授業実践】センター試験に挑戦。三角比の内容の定着を狙って!【数学I】センター2019

今日はセンター試験に挑戦。

2019年の本試験、三角比で解ける内容。

 

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いきなり、取り組ませてみた。

 

すると、生徒の学びはとてもすばらしかった。

 

多くの生徒は以下のような図をイメージしていたようだ。

 

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「∠BACと∠CADって同じじゃない?」

という声が聞こえてくる。

 

センター試験の問題は図を自分で書く必要がある。

正確な図をどれだけ書けるかが勝負を分ける。

 

授業でやるときは、図を書くところから学びのチャンスとなる。

 

こちらから正しい図を示すのでなく、生徒自身で辿り着けるようにしたい。

 

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ある生徒たちは前述の図と上記の2つの図を見せてきて、「先生。2通りあるんですけど。」と言ってきた。

 

この生徒たちには、「∠BACってどんな角やったっけ?」と考えを引き出す声かけをした。

 

他の生徒には、自分と違う図を書いている生徒とつなげることで、自分で気づくキッカケを演出した。

 

また、全体でも2つの図を前に書き、共有してみた。

 

そうすることで、「え??そっちなん?」「延長線と交わるってこと?伸ばすん??」と気づくことができたようだ。

 

「伸ばすなんかどこにも書いてないやん!

!笑」と叫んでいた生徒もいた。

 

思わず私も爆笑。

 

確かにその通り。

数学の問題を解くには問題文の文脈を読む力も重要。

 

「直線ってなってるで」

「ほんまや線分じゃない!」

「線分と直線の違いってなんや?」

「あ!そうか。線分は切り取ってるんか。」

と問題文からヒントをたくさん読み取ろうとしている生徒も見られた。

 

あるグループでは次のようなやりとりがあった。

生徒A「メネラウス使えへんかな?」

生徒C「メネラウス!いけるかも。」

生徒A「先生、メネラウスいけますか?」

教師 「その発想はおもろい。素敵やな。ちょっと見てみよ。」

生徒A「えーと。こことここで・・・」

生徒B「こっちじゃない?」

生徒A「そうやな。それで・・・、あ!ここがわからんから無理やなー」

と自分たちで試行錯誤して考えることができた。

 

この「自分なりに考えて取り組んでみる」という過程が何より大事。

センター試験が解けることよりも大事なことを学んでくれたはず。

 

諦める事なく、最後まで考え抜いてくれた。

やっぱり生徒の力はすごい。

 

教師のやり方次第で、生徒の学びを引き出すことができるのだと学んだ。